汗かきという個性
僕にはコンプレックスがあります。
それは、汗かきということです。
アガリなのもありますが、
暑いのはどうも苦手で、よく脱水症状になってしまいます。
中学生のころはサッカー部だったのですが、
練習や試合でも、終わった後は水をかぶったような状態になります。
僕が試合で得点を決めて、皆が駆け寄って僕の背中や肩を叩き、讃えてくれるのですが。
トントンという音ではなく、ピシャピシャと水が弾く音がでます。
「汗すごっ!」
みんな僕を触ると、嫌な顔をして自分のユニフォームで手を拭って、自分のポジションに戻っていきました。
スポーツするときだけでなく、
生活の中でも、汗かきはフル活動。
今の時期はクーラーが効いた教室でも、人が周りにいるというだけで汗がでるので、地獄です。
しかし、それが僕の特徴であり、個性なんだと思えることがありました。
ある授業の一環、グループごとに20分程度、クラスのみんなの前で行うプレゼンテーションがありました。
アガリの僕は案の定、発表する間、大発汗。
隣でグループメンバーが発表しているなか、僕の頭の中は『はやく終われ』。それしかありませんでした。
ようやく発表が終わり、席にもどったとき、
僕は、わざと大汗をかいた自分の顔をグループのみんなに指をさして、見せびらかしました。
すると、グループのみんなが声を出して笑ってくれたのです。
「すごい汗じゃん!(笑)」
他の人からしたら、それは傷つくエピソードになりえるかもしれません。
でも僕は、心配されるよりも、
僕の恥ずかしいところを見て、
笑って受け流してくれたことが、とてもうれしかったのです。
『そうか。この汗かきは、人から嫌われる要素ではないんだ』
と、そう思うことができました。
だから、僕は自分自身の汗っかきを受け止めることができました。
自分を少しでも好きになれたかもです。